結婚は幸せにつながると言われるけど、本当にそれは事実なのか?今回は、結婚と幸福度の関係について、最新の研究データを基に詳しく探っていきます。
1. 結婚は幸福度をどう変えるのか?
結婚が幸福度を高めるのか、それとも単に幸福な人が結婚を選ぶのか。この疑問についての調査では、結婚は一般的に幸福度を高めるとされています。特に、17カ国にわたる大規模調査では、結婚が独身や同棲と比較して3.4倍も幸福度に関連していることが確認されています【Stack & Eshleman, 1998】。
2. 結婚の質と幸福度の関連性
単に結婚しているだけでなく、結婚の質が幸福度に大きく影響します。幸福な結婚をしている人は、心身の健康状態が良く、寿命も長いと報告されています。一方で、不幸な結婚をしている人は、健康リスクが約40%高まるとされています【Lawrence et al., 2018】。
3. 結婚の「ハネムーン効果」は続くのか?
台湾の調査では、結婚直後には幸福度が急上昇する「ハネムーン効果」が見られますが、3年後には幸福度が結婚前の状態に戻ることが報告されています。しかし、女性はこの幸福度の上昇が男性よりも長く続く傾向があるという結果も【Tao, 2018】。
4. 再婚は幸福にどう影響するのか?
再婚が幸福度に与える影響も興味深いところです。アメリカの調査では、再婚後に幸福度が上昇し、その幸福度は初婚とほぼ同等になるとされています。しかし、女性では再婚が初婚と比較して約10%幸福度が低い傾向が見られることも【Glenn & Weaver, 1977】。
5. 同棲と結婚、幸福度に違いはあるのか?
結婚と同棲の間で幸福度に違いはあるのか?という問いに対して、国際的な調査では、結婚が同棲と比較して少しだけ幸福度が高いことが示されています。特に、宗教的背景が強い国ではその差が顕著に現れる傾向があり、社会的な支援が結婚の幸福度に寄与していると考えられます【Lee & Ono, 2012】。
6. 結婚と恋愛の関係:愛は幸福を高める?
幸福な結婚の基盤には「愛」が不可欠です。恋愛に満足しているカップルは、そうでないカップルに比べて約20%も幸福度が高いとされており、特に相互に愛情を感じていることが重要だとされています【Willi, 1997】。
7. 女性の就労と結婚の幸福度の関係
結婚と女性の就労には複雑な関係があります。経済的理由で働くことを余儀なくされた女性は、そうでない女性よりも結婚の幸福度が低く、特に教育水準が低い場合にその傾向が顕著です。ただし、選択による就労の場合、幸福度には大きな影響は見られません【Orden & Bradburn, 1969】。
結論:結婚は確かに幸せをもたらすが、質が大事!
結婚が幸福度を高めることは多くの研究で示されていますが、その質が重要です。愛情、経済的安定、相互のサポートなどが結婚の幸福度に大きく寄与し、これらの要因を理解することで、より幸せな結婚生活を築くことができるでしょう。